『大きく脚を広げ、Vの運動ー!』
ビーチにころり寝転がって、お空に向けて大・開・脚!
放り出されたMP3プレイヤーから響くのは、獄営放送が毎朝流している『ラジオストレッチ第一』。
嫉妬の魔王様にあらせられるレヴィアたん様は、軽快な音楽にのせた獄営放送アナウンサーの滑舌よいリードに乗って、お体を良い具合にほぐしている真っ最中。
むっちりすべすべ、ツヤツヤぷりん♪ 信者ならゴクリ、女性なら嫉妬必至のグラドル顔負けむちむちボディを砂浜に寝そべらせ、弾けんばかりにお肉の詰まった内股をご開帳して衆目にさらされた魔王様は、ストレッチのたびに「ん……」なんて熱い吐息を漏らしてみたり。
『膝立ちで手をついてヒップを上げ、カメラ目線~!』
四つん這いになってお尻をくいっ! むちっ!
突き上げれば弾けそうなお尻に、キラリ陽光を反射させて雌豹のポーズ。
「あふ」……なんていうお声が聞こえたのは気のせいじゃないはず。
レヴィアタン:「うーん、今年はイロイロ育っちゃって、ちょっとお尻とかアレとかコレとか食い込んじゃってるかも。サイズ小さかったかな? どう思う? べひもす」
使い魔の『べひもす』は、すかさずサムズアップ! 「のーぷろぶれむで問題なっしんぐ」のサイン。
レヴィアタン:「ならいいかー」
お尻ふかーくまで食い込んで……むしろ喰い込んでしまい、イロイロギリギリな水着をそれ以上気にも止めることなく、「あふ……」「ん……っ」「ふぅ……」とストレッチを再開してみたり。
『仰向けに寝転がって身体を持ち上げ、吊り天井の運動~!』
アナウンサーの指示通り、おへそと股間を天に突き出しブリッジのポーズ。
堂々と、まわりの目線なんて気にしないあまりに堂々とした魔王っぷりが、ビーチの男たちを刺激しないわけもなく。
その余波は意外なところで噴出していたり……。
海水浴客男a:「うほっ!」
海水浴客女a:「ちょ! なんで、ほかの女見てるの!」
海水浴客男b:「おほっ!」
海水浴客女b:「なぁに、わたし以外で鼻の下伸ばしてんのっ!」
海水浴客男c:(ゴクリ……)
海水浴客女c:「あーん、シゲくんが浮気したー!」
あちこちでカップルが嫉妬の嵐、恋人、夫婦、家族崩壊の阿鼻叫喚。
レヴィアたんの魅力は、とても罪作りなご様子。とはいえ、そんな人間界の喧噪など、当の魔王様御本人にとっては関心の外のようで……。
『つま先立ちのまま深く腰を落として脚を左右にひろげ、振り向く運動ー!』
レヴィアタン:「このポーズはむずかしいよね-、決まってる? べびもす」
べひもす:パチパチパチ(拍手)
レヴィアタン:「うーん、すっかり身体もほぐれたし、それじゃあそろそろ泳ぎに行こうか。向こうでルシファーお姉様が待ってるからねー♪」
