七つの大罪とは、6世紀後半のキリスト教の教皇「グレゴリウス一世」が決めた、「人間を罪へと導く可能性がある、七つの欲望や感情」のことである。
自分が他者よりも優れていると思い込むこと。
他人の美点や成功をうらやみ、相手の不幸を願うこと。
怒りに身を任せて行動すること。
労働を否定し、無感動かつ自堕落な生活を求めること。
身の丈にあわない巨大な欲望を持つこと。
必要以上の食べ物を求めたり、食事のマナーを無視すること。
性的に淫らな欲望を持つこと。
これら七つの大罪は、黒魔術や悪魔崇拝の世界では、有名な悪魔と結び付けて語られることが多く、悪魔の特性をあらわす重要な要素として、数多くの魔導書に取り入れられている。この大罪と悪魔の関係には様々な説があるが、もっとも一般的なのは、ドイツ人の神学者「ピーター・ビンスフェルド」の分類によれるものだ。なお、ビンスフェルドの分類では、七つの大罪と悪魔の対応は下のようになっているという。
傲慢の悪魔ルシファー
嫉妬の悪魔レヴィアタン
憤怒の悪魔サタン
怠惰の悪魔ベルフェゴール
強欲の悪魔マモン
暴食の悪魔ベルゼバブ
色欲の悪魔アスモデウス
七つの大罪について注意が必要なのは、これらの欲望や感情を持っているからといって、即、罪を犯したことになるわけではないということだ。「七つの大罪に含まれる欲望や感情に身を任せて行動すると、大きな罪を犯す危険性があるから注意しよう」というのが、グレゴリウス一世が定めた「七つの大罪」の本来の趣旨なのである。